アメリカンクッキー
誠文堂新光社は2019年12月2日(月)に、菓子文化研究家・原亜樹子氏著書による、アメリカの家庭で食べられている定番から話題の焼かないクッキーまで、歴史や文化とともに紹介する「アメリカンクッキー」を発売した。
アメリカンクッキーとは、バラエティーに富む小さな家庭菓子のことで、日本でアメリカンクッキーといえば、チョコレートチップクッキーやピーナッツバタークッキーなど、限定的なものが知られているが、実のところ、アメリカンクッキーの世界は、驚くほどバラエティーに富んでいる。
アメリカンクッキーは、実は家庭で作られる日常のおやつで、キッチンにある材料でそれほど手間をかけずに作れるものが多く、ケーキやパイに比べると気軽にできることから、チャレンジ精神あふれるユニークなものや、流行を反映したものなど、クッキーが登場した18世紀末から現代にいたるまで、どの時代も、その小さな家庭菓子の世界は、ワクワクする喜びに満ちている。
本書「アメリカンクッキー」では、ドロップクッキー、成形クッキーと型抜きクッキー、ノーベイククッキー、サンドイッチクッキー、スクエアとバーなど、アメリカンクッキーを網羅的にまとめている。
50種類以上ある多彩なレシピは、特別な材料や道具を必要としない、作りやすいものばかりで、アメリカのお菓子はとても甘い、と思われがちですが、日本人の味覚に合う甘さにレシピを調整している。
また、アメリカンクッキーの歴史、物語、事情など、貴重な読物も満載なので、アメリカンクッキーのおもしろさを知る入門書としても楽しめる一冊になっている。
・ドロップクッキー
国民的クッキーなど多くのクッキーがこのタイプで、子どもたちも手作りする家庭菓子の代表選手。
・成形クッキーと型抜きクッキー
手成形で丸や三角、三日月形を作ったり、ひと手間かけて好きな型で抜いたりする。
・ノーベイククッキー
オーブンやトースター不要の焼かないクッキーは、アメリカらしい伝統的でユニークな家庭菓子。「オーブンやトースターがないとクッキーは作れない」と思っている人にもぜひ試していただきたいレシピ。
・サンドイッチクッキー
サンドイッチがこよなく愛されるアメリカでは、サンドイッチクッキーも大人気。クッキーにクリームをはさむだけでなく、サンドの世界にはもっと豊かなバリエーションが広がっている。
・スクエアとバー
正方形や長方形の型で大きく焼き、四角や細長に小さく切り分けて食べるクッキー。小さいサイズに焼き上げるクッキーよりも成型に手間がかからないので、忙しい人にもおすすめ。
・古いクックブックのクッキー
18世紀末から19世紀後半にかけて、アメリカのクックブックが刊行され始めて間もない時代を中心に、それぞれの時代を代表する、珍しいクッキーのレシピをストーリーとともに取り上げている。
原亜樹子Profile●菓子文化研究家。米国高校へ留学・卒業後、東京外国語大学へ進学。大学で食の文化人類学を学んだ後、特許庁へ入庁。入庁6年目に退職し、菓子文化研究家へ転身。Webや雑誌、単行本での仕事のほか、企業やTV等へ情報提供も行う。日本菓子専門学校通信教育課程修了。ル・コルドンブルー菓子ディプロム。製菓衛生士。ティーインストラクター(日本紅茶協会認定)。著書に、『Berry BOOK』『アメリカ郷土菓子』『コブラーとクランブル』『自家製グラノーラと朝の焼き菓子』(すべてPARCO出版)、『朝食ビスケットとコーンブレッド』(グラフィック社)、『おやつ&おつまみビスコッティ』(主婦と生活社)、訳書に、『ミエッテのお菓子』(croniclebooks japan)。共著に、『あたらしいマフィン』(家の光協会)がある。
「アメリカンクッキー」目次抜粋
Part.1 ドロップクッキー
Part.2 成形クッキーと型抜きクッキー
Part.3 古いクックブックのクッキー
Part.4 ノーベイククッキー
Part.5 サンドイッチクッキー
Part.6 スクエアとバー
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