イタリアの修道院菓子
誠文堂新光社は、2023年8月12日(土)に、イタリアの菓子技術の発展を担った修道院菓子の菓子に由来する物語とレシピを丁寧に伝える、今までにない資料性に富んだ一冊「イタリアの修道院菓子」を発売した。
かつて砂糖やスパイスが貴重だった中世ヨーロッパにおいて、菓子技術の発展は修道院が中心になって担っていた。
薬草による医療、農業や耕具、食などさまざまな分野での研究と技術向上が修道院で行われ、文化形成にあたって重要な役割を果たしてきた。
中でも地中海に突き出した半島であるイタリアは、紀元前から先進国だったアラブ世界や古代ギリシャとの交易も盛んだったため、いち早く新しい食材や菓子技術を得ることができた。
「イタリアの修道院菓子」は、現在にまで受け継がれる伝統的なイタリア菓子のなかでも、そんな修道院発祥の菓子を紹介。
発祥にまつわる由来や物語に加えレシピも掲載。
粉のおいしさが伝わる素朴なものや、スパイスや果物の砂糖煮をふんだんに使った貴族由来のものまで約75種。
また、レシピは伝統にのっとりながらも、日本でも再現できるように丁寧に解説している。
日本でも修道院菓子は人気があるが、キリスト教のお膝元であるイタリアの修道院と菓子の歴史について丁寧に解説した、今までにない資料性の高い保存版的な内容となっている。
佐藤礼子Profile●東京都生まれ、イタリア・シチリア在住。イタリア料理人、菓子職人を経て、洋菓子の商品開発やカフェの店舗企画のなどに従事。2004年にイタリアに渡り、スローフードの学校で、イタリア全土の郷土料理、郷土菓子を学ぶ。2006年から「ラ ターボラシチリアーナ」を立ち上げ、シチリアの郷土菓子や家庭料理を研究しながら、食に関する現地コーディネートなども行う。著書に『イタリア菓子図鑑』『シチリアの伝統菓子とマンマの手作り菓子』(小社)、『シチリアのおうちレシピ』(講談社)がある。
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