mojiru【もじをもじる】

「mojiru」はこのブログ名。「もじる」は著名な言い回しに似せて表現すること。ブログでは、本・映画・グルメなどのヒット商品や気になったトレンドを文字をもじったりもじらなかったしながら、フォントを使ったり使わなかったりしながら取り上げていく。更新頻度は1日1回が基本です。[もじる使用例]1.吾輩は下戸である。お酒は飲めない。2.太閤がまずしかったから。3.棋士の一二三に惨敗。

傷つき心を閉ざしてしまった時に読むべきアフリカの絵本

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アヤンダ おおきくなりたくなかった おんなのこ

フランス出身コートジボワール育ちの女性・ヴェロニク・タジョ氏がストーリー、ベルトラン・デュボワ氏が絵を担当、アフリカ文学研究者である村田はるせ氏翻訳によるアフリカの絵本「アヤンダ──おおきくなりたくなかった おんなのこ」が風濤社から2018年4月24日に発売された。 

コートジボワール共和国は西アフリカにある共和制国家。

リアルガチ巨人化能力を手にした「アヤンダ おおきくなりたくなかった おんなのこ」の物語

主人公の少女・アヤンダは父、母、弟、祖母と平穏に暮らしていたが、ある日、戦争が始まり、父は戦争に駆り出され、そして、帰らぬ人となった。

父を失った悲しみによりアヤンダは「戦争するくらいなら大人になりたくない!」と決意した。

やがて同年代の友だちが成長していく中でも、心も体も成長も閉ざしたアヤンダはいつまでも小さいままだった。

しかし毎日はめまぐるしく過ぎ、母が病気となり、祖母が亡くなり、村が凶悪な強盗に襲われたり、様々な困難がアヤンダに降りかかっていく。

その度にアヤンダは「進撃の巨人」よろしく、成長の揶揄ではなくリアルに巨大化していき、家族や村人を救っていくのだった。

錬金術も等価交換が定説であるように、何かを手に入れるために何かを差し出さなければならない。故に巨大化にも二つの意味で大きな代償があったのだ。

その代償とはアヤンダは物理的に家の中に納まらない程に巨大化してしまっていたのだった…、OH,MYガー!アヤンダのうっかりさんめ!嘆いても後の祭り。そこでアヤンダは草原に寝そべり、空を見上げて星に願う。

すると…

To be continued

「アヤンダ おおきくなりたくなかった おんなのこ」の作者が作品に込めたメッセージ

ヴェロニク・タジョはこの絵本を執筆した際のメッセージとして、下記のように語っている。

「大切なだれかをなくしたとき、その人の心がいやされ、ふたたび社会のなかで生きられるようになるにはいくつかの段階を経る必要があると、この絵本で描きたかったのです」

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アヤンダ──おおきくなりたくなかった おんなのこ (アフリカの絵本)

アヤンダ──おおきくなりたくなかった おんなのこ (アフリカの絵本)

  • 作者: ヴェロニクタジョ,ベルトランデュボワ,村田はるせ
  • 出版社/メーカー: 風濤社
  • 発売日: 2018/04/24
  • メディア: 大型本
  • この商品を含むブログを見る
 

戦争なんて だいきらい!
おとうさんをなくしたかなしみにおおきくならないことをきめたアヤンダ。
コートジボワールの女性作家ヴェロニク・タジョによるアフリカの絵本。
アヤンダが大好きだったおとうさんは戦争にいったままもどってきませんでした。
おとなが信じられなくなったアヤンダは成長することをやめてしまいます。
まわりの女のこたちがおおきくなっていくのに、ちいさなままです。
おかあさんが病気になると、家族をたすけるために少しだけおおきくなってみました。
ある日、村に強盗たちがやってくると、こんどは家よりもおおきくなって……。
アフリカの戦争を憂い描かれた、ノンフィクションではなくファンタジーの力で、子どもたちに閉ざされた心をときほぐし、いまを生きることを伝える絵本。

ヴェロニク・タジョ(Veronique Tadjo)Profile●1955年にフランスで生まれ、父の国アフリカ・コートジボワールで育つ。1980年代から詩や小説を発表するとともに、アフリカの子どもたちのための絵本や物語集を手がけ、アフリカ児童文学の発展にもっとも貢献した作家のひとり。絵本『マミ・ワタとかいぶつ』(1993)は「20世紀アフリカの本ベスト100冊」に選ばれた。2005年小説『女王ポクー』で「ブラック・アフリカ文学大賞」受賞。本書『アヤンダ』はイタリアの昔話のジャンニ・ロダーリ『ティナリナ』から着想し、2007年にフランスで出版され、2009年コートジボワール版、2010年南アフリカ版(英語)が、それぞれ挿絵を変えて刊行されている。イギリスとコートジボワールを拠点に執筆。

ベルトラン・デュボワ(Bertrand Dubois)Profile●
1972年フランス・パリ近郊生まれ。グラフィック・アートを学ぶ。20冊ほどの絵本の挿絵のほか、デザイナーとして企業広告、『ルモンド』紙のイラストなども手がける。2007年挿絵のひとりとして参加した『よその土地から来た親、ここで生まれた子ども──離村・移民の歴史と記憶』がフランスの「ソルシエール賞」受賞。パリを拠点に活動。

村田はるせProfile●東京外国語大学地域文化研究科博士後期課程修了。アフリカ文学研究者。西アフリカのフランス語を公用語とする国々の絵本を紹介する展示「アフリカの絵本ってどんなの?」を全国で展開している。アフリカについて学ぶ「クスクス読書会」主宰。著書に『アフリカ学事典』(共著、昭和堂、2015)。

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