しめ飾り 造形とその技法
誠文堂新光社は2019年11月21日(木)に、グラフィックデザイナー・アーティストである鈴木安一郎氏とプロダクトデザイナー・アーティストである安藤健浩氏が2011年に立ち上げた「しめ飾り」作りプロジェクト「ことほき」著書による、美しい造形と丁寧な解説で伝えるしめ飾りの技法書の決定版「しめ飾り 造形とその技法」を発売した。
しめ飾りをかけることで、家の中は清く保たれ、新しい一年を元気に過ごす力を授けてくれる「年神様」を迎える準備が整えるのが日本に古くから伝わる風景だった。暦や季節の移ろいが見直される昨今、暮れになると家々の軒先や企業の入り口周りに様々なかたちのしめ飾りを目にすることが増えてきた。
「しめ飾り」作りプロジェクト「ことほき」は、アーティストならではの手による力強さと美しさを備えたシンプルなフォルムの造形にファンも多く、年末恒例の全国各地のワークショップも毎年満員御礼の人気を博している。
「ことほき」のしめ飾りは、しめ飾り専用の稲を春に苗を植えるところから夏、稲穂をつける直前に刈り取り、天日で乾かし、湿度や温度を管理された倉庫で、冬の時期まで大切に保管するという、丹精込めて育てた稲を育てるところからスタートしている。
「しめ飾り 造形とその技法」では、ことほきならではの、美しい造形のしめ飾りの制作技法を紹介。基本のごぼう締めから、玉しめ飾り、鳥お飾り、そして難易度の高いえびや宝寿まで、丁寧な工程写真と解説文で、わかりやすく説明。
藁工芸や手仕事に興味のある人はもちろん、民芸や稲作文化の資料としても活用できる保存的な一冊になっている。
ことほきProfile●鈴木安一郎と安藤健浩が2011年に立ち上げた「しめ飾り」作りプロジェクト。1999年に鈴木の父である博六に師事して以来20年にわたり御殿場のアトリエで制作。全国各地でワークショップや販売を行う。2014年、21_21DESIGN SITEで行われた「コメ展」での出展も話題に。
鈴木安一Profile●グラフィックデザイナー・アーティスト。女子美術大学・横浜美術大学・文教大学非常勤講師。1963年生まれ。東京藝術大学美術学部デザイン科卒。平面作品を中心に個展およびグループ展での発表も多数。ギャラリーのアドバイザーを務め、国際展などの企画運営も行う。著書に『きのこの本』(パイ・インターナショナル刊)がある。
安藤健浩Profile●プロダクトデザイナー・アーティスト。女子美術大学非常勤講師。1964 年生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科修了。立体アートをはじめプロダクトデザイン、商用ディスプレイや空間デザインを手がける。
「しめ飾り 造形とその技法」目次抜粋
しめ飾りのある風景
しめ飾りの歴史
しめ飾りができるまで ~ことほきの一年
しめ飾りの制作技法(のの字、杓子、めがね、鳥、玉しめ、玉しめ(小)、玉しめ蛇、宝珠、小槌、俵、縦海老、海老、海老(大))
しめ飾りのつくり手を訪ねて
‥など
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