理工系のための微分積分学
インプレスグループで理工学分野の専門書出版事業を手掛ける株式会社近代科学社は、2020年6月5日に、近代科学社が著者とプロジェクト方式で協業するデジタルを駆使したオンデマンド型の出版レーベル・近代科学社Digitalレーベルより、神谷淳氏、生野壮一郎氏、・仲田晋氏、宮崎佳典氏著書による、演習問題を多く解きながら微分積分を扱う力を身に付けることを目指し、大学生の視点に立って執筆された1変数関数から多変数関数までの微積分学を解説した一冊「理工系のための微分積分学」を発売した。
「理工系のための微分積分学」内容紹介
微分積分学は、単に定理や公式を丸暗記するだけでは、深く理解することができない。「理工系のための微分積分学」は、演習問題を多く解きながら微分積分を扱う力を身に付けることを目指し、大学生の視点に立って執筆された一冊で、「理工系のための微分積分学」では、1変数関数から多変数関数までの微積分学を解説している。特に、陰関数定理、拘束条件付き極値問題、多変数関数のテイラー展開、重積分の変数変換、広義積分、空間図形の体積・曲面積など、理工系学生がつまずきやすい題材を、例題と演習問題を交えながら詳述している。まず、解説と「例」を通して基本的な考えを身につけた後、「解く!」で読みながら空欄を埋めることにより、数学的思考方法を体得し、理解を深めていく。最後に、「練習問題」を独力で解くことにより、微分積分の実力を伸ばすことができ、自習書としてもぜひ活用ほしい一冊。
「理工系のための微分積分学」は、2006年に講談社サイエンティフィクから発行された『理工系のための解く!微分積分』(978-4-06-155766-6)を再編集し、発行したもの。
神谷淳Profile●山形大学 大学院理工学研究科 教授工学博士1988年東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻博士課程修了。同年三菱電機株式会社入社。1991年山形大学工学部講師1994年同助教授2004年より現職。専門は、数値解析学、シミュレーション科学、超伝導工学。著書に『パワーアップ ベクトル解析』(共立出版 1997)、『応用数学ハンドブック』(紀伊國屋書店 2005)などがある。
生野壮一郎Profile●東京工科大学 コンピュータサイエンス学部 教授博士(工学)1999年筑波大学大学院工学研究科博士課程修了。同年東京工科大学自然基礎学系専任講師2006年東京工科大学コンピュータサイエンス学部助教授2016年より現職。専門は、シミュレーション科学、並列処理など。著書に「Linux演習」(オーム社 2005)、「C言語プログラミング基本例題88+88」(コロナ社 2017)がある。
仲田晋Profile●立命館大学 情報理工学部 教授博士(工学)2001年筑波大学大学院工学研究科博士課程修了。同年東京工業大学非常勤研究員2002年立命館大学理工学部専任講師2005年立命館大学情報理工学部助教授2013年より現職。専門は、コンピュータグラフィックス、計算機シミュレーション、数値解析。
宮崎佳典Profile●静岡大学学術院 情報学領域 教授博士(工学)1998年筑波大学大学院工学研究科博士課程単位取得満期退学。同年静岡産業大学国際情報学部専任講師2005年静岡大学情報学部助教授2017年より現職。専門は、e-Learning(数学・英語教育用Webアプリケーション開発)、数値解析。著書に『現代線形代数―分解定理を中心として―』(共立出版 2009)、『理工系のための離散数学』(東京図書 2013)などがある。
「理工系のための微分積分学」目次
第1章 微分法
1.1 今後お付き合いのふえる関数たち
1.2 グラフの切れ目が連続の切れ目――極限値と連続性
1.3 微分のテクニシャンになろう――種々の導関数
1.4 平均値の定理のずっと先に見えたもの――テイラー展開
1.5 関数のグラフを描いてみよう――関数の増減と凹凸
第2章 積分法
2.1 微分の被害者を捜せ――不定積分
2.2 積分のテクニシャンになろう――種々の不定積分
2.3 面積と不定積分の美味しい関係――微積分学の基本定理
2.4 寛い心で結果オーライ――広義積分
2.5 積分法の応用
第3章 多変数関数の微分法
3.1 曲面の段差は不連続のあかし――2変数関数の連続性
3.2 1つの変数に着目して微分する――偏微分
3.3 変数の受け渡し――合成関数の偏微分
3.4 多項式で表現しよう――2変数関数のテイラー展開
3.5 局所領域での最大と最小――2変数関数の極値
第4章 多変数関数の積分法
4.1 2次元領域上の積分――2重積分
4.2 基本は既習の積分の繰り返しー2重積分の計算
4.3 重積分における置換積分――変数変換
4.4 もっと寛い心で結果オーライ――広義積分
4.5 重積分の応用
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