mojiru【もじをもじる】

「mojiru」はこのブログ名。「もじる」は著名な言い回しに似せて表現すること。ブログでは、本・映画・グルメなどのヒット商品や気になったトレンドを文字をもじったりもじらなかったしながら、フォントを使ったり使わなかったりしながら取り上げていく。更新頻度は1日1回が基本です。[もじる使用例]1.吾輩は下戸である。お酒は飲めない。2.太閤がまずしかったから。3.棋士の一二三に惨敗。

詩人アーサー・ビナード氏の新訳:父さんがかえる日まで

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父さんがかえる日まで

偕成社は、「かいじゅうたちのいるところ」(コルデコット賞受賞/冨山房)で著名な絵本作家であるモーリス・センダック氏の絵本「父さんがかえる日まで」を、詩人アーサー・ビナード氏の新訳で出版した。

20世紀を代表する絵本作家であるモーリス・センダック氏による「父さんがかえる日まで」(原題 "Outside Over There")は、1983年に福音館書店から「まどのそとのそのまたむこう」(わきあきこ氏・訳)として刊行されていた。その後、長く品切重版未定(2002年に限定復刊され、再び品切れ)となっていたが、このたび、詩人・翻訳家のアーサー・ビナード氏の新訳により、「父さんがかえる日まで」として偕成社から刊行することになった。

「父さんがかえる日まで」は、「かいじゅうたちのいるところ」(コルデコット賞受賞/1975年 冨山房刊)「まよなかのだいどころ」(1982年 冨山房刊)とともに、作者自身が自らの3部作とよび、全米図書賞を受賞したモーリス・センダック氏の代表作の1つになっている。


モーリス・センダック(1928─2012)Profile

アメリカ、ニューヨーク州生まれ。従来の絵本の枠組みを広げる多くの優れた作品を生みだした20世紀を代表する絵本作家。『かいじゅうたちのいるところ』でコルデコット賞、本書『父さんがかえる日まで』で全米図書賞を受賞。作品に『まよなかのだいどころ』『ロージーちゃんのひみつ』『ふふふん へへへん ぽん!』など多数。業績に対して、国際アンデルセン賞画家賞、ローラ・インガルス・ワイルダー賞、アストリッド・リンドグレーン記念文学賞などが贈られている。

アーサー・ビナード (1967─)Profile
アメリカ、ミシガン州生まれ。コルゲート大学で英米文学を学んだ後、卒業と同時に来日し、日本語による詩作を始める。詩集『釣り上げては』で中原中也賞を受賞。文章を手がけた絵本に『さがしています』(講談社出版文化賞絵本賞)、『ここが家だ ─ ベンシャーンの第五福竜丸』(日本絵本賞)、『ドームものがたり』(日本絵本賞)、翻訳した絵本に『ホットケーキできあがり』『プレッツェルのはじまり』などがある。

「父さんがかえる日まで」あらすじ

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船乗りの父さんが航海に出たあと、母さんはその帰りを待ちわびるだけで、どこかうわのそら。かわりに、姉さんのアイダが、ちいさな妹の子守りをしなければならない。ところが、よそ見をしていたすきに、妹がゴブリンにさらわれてしまった。あとにのこされていたのは、氷でできた、そっくりさん。

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妹がとりかえられたことに気づき、怒ったアイダ。母さんのレインコートをきて、ホルンをポケットに入れ、妹の救出に向かう。ところが、窓を出るとき、うっかり後ろ向きに出たために、〝ふわふわふわのうわのそら〟をさまようことになってしまった。
はたしてアイダは妹を、ゴブリンから取り返せるのか?

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訳者アーサー・ビナード氏が「父さんがかえる日まで」にみた「新しすぎる」メッセージ

Outside Over Thereの原書が刊行されたのは、ビナード氏が中学生の頃。センダック好きだったため、繰り返し読みながらも、本にこめられた意味については当時あまり意識していなかったが、今回数年にわたり翻訳に取り組むなかで、この絵本にこめられた、当時では「新しすぎる」メッセージに気づいたとのこと。

「現代人のぼくらは、一見つながっているように見えて、実は向き合っていないという問題。夫婦でも親子でも、形の上では関係が成立しているが、本気で相手を思って心を込めて見つめ合うということを今、ぼくらはしていないのではないか-
物語を通してセンダックが問いかけてくるのだ。」(2019年10月「月刊 絵手紙」より)

「赤ん坊の妹の面倒をみなければならない」主人公のアイダが、怪物のゴブリンたちに妹をさらわれたことにより、はじまる冒険。この冒険をとおしてアイダが見つけたものはなんだったのか。


【イベント情報】“センダックといっしょに未来を見つめる” ~『父さんがかえる日まで』刊行記念~

アーサー・ビナード氏講演会
“センダックといっしょに未来を見つめる” ~『父さんがかえる日まで』刊行記念~

『父さんがかえる日まで』について、アーサー・ビナード氏に翻訳の過程や、新訳にこめた思いについて伺う。

 

▼日時
2019年12月5日(木)18:00~19:30

 

▼会場
教文館ナルニア国店内

 

▼住所
東京都中央区銀座4丁目5-1 教文館ビル6F

 

▼定員
60名

 

▼参加費
1,000円

 

▼申し込み方法
メールまたは電話(先着順)

 

▼メール
申込メールアドレス:narnia@kyobunkwan.co.jp
件名:「12月5日アーサー・ビナード氏講演会参加希望」
本文:①参加者氏名 ②電話番号

●電話
申込み電話番号:03-3563-0730(午前10時~午後8時) ※1コール1名のみ

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