mojiru【もじをもじる】

「mojiru」はこのブログ名。「もじる」は著名な言い回しに似せて表現すること。ブログでは、本・映画・グルメなどのヒット商品や気になったトレンドを文字をもじったりもじらなかったしながら、フォントを使ったり使わなかったりしながら取り上げていく。更新頻度は1日1回が基本です。[もじる使用例]1.吾輩は下戸である。お酒は飲めない。2.太閤がまずしかったから。3.棋士の一二三に惨敗。

Stripe×Morisawa Fonts

【スポンサーリンク】

Stripe導入でモリサワが内製開発力を強化し、サブスクおよび財務管理の自動化に成功。大幅な運用効率UPを実現

インターネット向け経済インフラのプラットフォームを構築するStripeは、2023年5月16日にStripeのサービスを採用したことで、モリサワのサブスクリプションサービス「Morisawa Fonts」開発時のリードタイムを1/4に短縮した上、導入後も財務管理の自動化成功、大幅な運用効率化をもたらしたことを発表した。


Stripe

Stripeは、企業向けの経済的インフラストラクチャを構築する会社。スタートアップから世界的な大企業まで、数百万におよぶ企業がStripeを導入して支払いを受け取り、収益を成長させ、新たなビジネス機会を加速させている。サンフランシスコとダブリンに本社を持つStripeは、インターネットの GDP を拡大させることを使命に掲げている。

 


モリサワがDX化にテコ入れ!社内組織を変革し開発文化形成を実現

モリサワは1924年に創業のルーツとなる「邦文写真植字機」を発明してから、DTPが隆盛する現在に至るまで、出版・印刷業界やデザイナー達に広く使用されている。

また2005年からフォントライセンス製品「MORISAWA PASSPORT」を提供してきたが、2022年10月には新たなクラウド型のフォントサブスクリプションサービスとして「Morisawa Fonts」をリリースした。

モリサワは「Morisawa Fonts」サービス開発の際、開発手順を1つずつ確認しながら進めていくウォーターフォール型の委託開発ではこの先複雑な取り組みをしていくことが困難だと考え、SaaSを極力活用しスピード感をもって開発を進めていける体制を構築するために、初期段階で開発文化を形成するところから着手した。

 

モリサワ・システム開発部門シニアテックマネージャーの小室貴史氏のコメントは以下の通り。

「迅速に導入可能な決済プラットフォームとしてStripe には初期から注目しており、ぜひ利用したいと社内で掛け合って、採用に至りました」

 

Morisawa Fonts

「Morisawa Fonts」は1,500以上の書体を、1アカウントにつき2台のPCで使うことができ、手続きもWeb上で完結できるサービス。

 

 

「Morisawa Fonts」で開発者フレンドリーなStripeソリューションで開発リードタイムの大幅圧縮に挑戦

「国内の決済会社の場合、モジュールが物理媒体での納品で、届くまで 2 週間かかることもありました。これではスピーディーな開発は不可能です。さらに、海外法人を設立した際の決済サービスも、ドキュメントが英語だけだったり、現地に行かなければ開発ができなかったりと、多くの苦労がありました。Stripe のソリューションは何もかもが開発者フレンドリーです。グローバルなサービスであり、API が公開されていて、サインアップするだけでテスト環境が使えて、分からないことは Stripe コミュニティで質問できて、API キーを差し替えるだけで本番環境に移行できます。開発のリードタイムには圧倒的な差がありました」と小室氏は説明している。

 

モリサワのフォントは多くの場合、法人が利用しており、日本企業は銀行振込へのニーズが強いため、銀行振込対応ができるようにしなければならない。

そこで、銀行振込の実装について、Stripeが正式リリース前から機能を提供するなどのサポートを行ったことで迅速に開発を進めることができた。

開発当時はベータ版だったため仕様変更などもあったものの、Stripe技術者とモリサワ開発者が直接やり取りし、逐一挙動を確認したことで、通常2ヶ月かかると予想していたところ、2週間で無事実装することができた。

 


開発リードタイム短縮化により顧客体験の改善への注力、運用負荷の削減に成功

実装後は、クーポン割引や数量割引といったさまざまな価格設定を簡単に実装することができるStripe Billingにより「Morisawa Fonts」のサブスクリプション管理を容易にした。また、Stripe Elementsによってクレジットカードの情報が透過的に利用されるため、モリサワが機密情報の管理に悩む必要ははなくなった。もちろん、24時間365日、Stripeが起因となってシステムが停止することなく決済を利用する事ができている。

 

小室氏は以下のように述べています。

「Stripeのソリューションによって債権管理が非常に楽になったと、経理担当者に喜ばれています。いくら売れていて、いつ入金されるのか、従来は手作業で消し込みをしていましたが、Stripe はそれを自動化してくれました。『請求額より多く振り込まれた場合』『モリサワの別口座に入金された場合』などのイレギュラーケースにも素早く対応できるようになり、さらに、詳細なレポートも財務管理を助けてくれています。また、クレジットカードの入力画面も、デザインを柔軟にカスタマイズできる点が素晴らしいです」

 

Stripeはモリサワで初となるWeb開発内製化の試みに対し、開発リードタイムを劇的に短縮化し、顧客体験の改善により集中できるようになるなど、大いに貢献した。さらに導入後は、経理部門の運用負荷を大きく削減。モリサワにはアメリカや台湾、韓国に現地法人があり、米ドルをはじめとした現地通貨での決済や国際ブランドのクレジットカードが利用できることも、今後のグローバル展開を見据えると大きなメリットとなっている。

 

小室氏は、「将来的にMorisawa Fontsをグローバル化していく際も、Stripeは重要な選択肢となるでしょう」と Stripe の今後に更なる期待を寄せている。

©mojiru All Rights Reserved. | プライバシーポリシー