【デスマフィン】と「すずむし」
デザインフェスタのマフィン。
略して【デスマフィン】。
【デスマフィン】が現在、世間を大きく臭わしている、否、賑わしている。
生来の下世話さからそのニュースに注目した私はすぐに店について検索した。
そして出てきた看板の画像を見て、何だかほろ苦い気持ちになってしまった。
看板にある“焼き菓子の店”に使用されていた書体に見覚えがあったためだ。
たくさんの墨を含んだ筆で書いたような、マフィンのふっくらさにもピッタリ!?なその文字の形は「すずむし」に違いなかった。
「すずむし」とはモリサワが主催したタイプデザインコンペティション 2012和文部門でモリサワ賞銅賞、明石賞、ファン投票1位と3つの賞を受賞し、満を持して2014年にモリサワからリリースされたデザイン書体だ。
リリースから現在に至るまで書籍やらパッケージのタイトルやらテレビ番組のテロップやら本当に色々な場面でお目にかかる機会も多かった。
多かった故、人気だった故、悲劇は起こる。
やり場のない憤り。
怒っても仕方ないが起こるときは起こる。
商品などを象徴すると言っては言い過ぎだがそのイメージを司るフォントはグッドニュースでは、フォント自体が主役になることはないかもしれないが一緒にクローズアップされるが逆も然り。
叱りつけたくなるようなバッドニュースが起きたときは、自ずと好奇な目にも晒されてしまう。
改めてフォントというのは因果な存在だな、と思った今日この頃。
もちろん「すずむし」を被害者というつもりもなく、当然被害者は【デスマフィン】を食べて食中毒を起こされた方々である。
つまり何が言いたいかというと良くも悪くも進むしかない「すずむし」頑張れ!
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