mojiru【もじをもじる】

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日本の川文化を川の紀行作家の今日的視点で掘り下げた本

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日本の川 読み歩き 百冊の時代小説で楽しむ

インプレスグループで鉄道・旅・歴史メディア事業を展開する天夢人は、2021年3月17日に、岡村直樹氏著書による、時代小説・歴史小説に描かれた豊かな日本の川文化を、川の紀行作家ならでの今日的視点で掘り下げる「日本の川 読み歩き 百冊の時代小説で楽しむ」を発売した。

 


日本列島を縦断する脊梁部から無数の川が大洋に注ぐ日本は、世界に冠たる川文化の国となる。
筆者の岡村直樹氏は30数年かけて一級河川水系の本川をすべて踏破し、その流域で育まれた文化を自分の足で感じ、古今の川文学を渉猟しながらそれを検証してきた。
「日本の川 読み歩き 百冊の時代小説で楽しむ」では豊かな川文化が綴られた時代小説のなかから、日本人と川との関わりを浮き彫りにする100冊を紹介。
その舞台・物語・登場人物などについて綿密な取材行を重ねながら川文化の諸相について掘り下げ、「豊かな川の時間」「日本の川 読み歩き 百冊の時代小説で楽しむ」に凝縮している。
読み進めるうちに、読者の心に遠く懐かしい川の記憶を呼び覚ましてくれる異色の“川文学解題書”となる。
「日本の川 読み歩き 百冊の時代小説で楽しむ」は「暮らしと川」という人間生活の大命題を追究し、旅行作家業界で「川バカ直樹」と呼ばれてきた筆者ライフワークの集大成となる。

 

岡村直樹Profile●1948(昭和23)年、東京生まれ。慶應義塾大学卒。旅行作家。文学、音楽、映画、歴史、絵画、鉄道などを切り口に文化諸相を掘り下げ、とりわけ江戸文化、川文化などに造詣が深い。フィールドワークを通して、『川の名前で読み解く日本史』(青春出版社)、『川の歳時記』(北斗出版)、『切り絵利根川の旅』(オリジン社)、『川にきく-水辺の防人たちの物語 』(創樹社)、『とっておきの里祭り』(心交社)、『「清張」を乗る』(交通新聞社)、『江戸「仕事人」案内』(天夢人)などを上梓。自他共に認める寅さんファンとしても知られ、関連著書に『寅さん 人生の伝言』(日本放送出版協会)、『寅さんの「日本」を歩く』(天夢人)、『知識ゼロからの 寅さん入門』(幻冬舎)がある。“川フリーク”としては、全国109の一級水系のすべてを踏破。現在は二級水系を取材している。

 

 

 

 


「日本の川 読み歩き 百冊の時代小説で楽しむ」目次

まえがき 川旅、そして時代・歴史小説から学べること

●第1章 川の流れは季節と人を語る
・石狩川│本庄陸男│泥流と格闘した開拓者たちの苦悩と喜び
・ほたる放生│山本周五郎│屋久島の川は蛍が棲むほど汚れていない!
・道三堀のさくら│山本一力│水辺の桜は時代小説の重要なキーワード
・深川澪通り木戸番小屋│北原亞以子│隅田川左岸、「水」と暮らした江戸の新開地
・みをつくし料理帖│高田 郁│澪の創作料理は水と旬材のハーモニー
・御宿かわせみ│平岩弓枝│水辺の旅籠屋が十人十色の人生を包み込む
・宝引の辰捕者帳 朱房の鷹│泡坂妻夫│初夏の風物詩。将軍様も食した多摩川の献上鮎
・光圀伝│冲方 丁│甲冑を身につけて泳げなければ戦はできない

●第2章 舟運が人々の暮らしを支えた
・竜馬がゆく│司馬遼太郎│江戸時代の舟運が竜馬の大志を運んだ!
・鎌倉河岸捕物控 暴れ彦四郎│佐伯泰英│江戸の鎌倉河岸が舞台の青春グラフィティ
・花ざかりの渡し場│伊藤桂一│水陸双方の結節点だから人間ドラマが生まれる
・赤穂飛脚│山田風太郎│六五〇人が客を奪い合った大井川の川越人足
・波のり舟の 佃島渡波風秘帖│出久根達郎│江戸の庶民は川を味方につけて暮らした
・若さま侍捕物手帖│城 昌幸│川面を渡る風のように爽やかな若様が大活躍
・船手奉行うたかた日記│井川香四郎│〝水上警察〟に勤める新米同心が主人公

●第3章 川から生きる力をもらう
・孤愁の岸│杉本苑子│木曽三川、そして幕府の横暴と戦った平田靱負
・加藤清正│海音寺潮五郎│戦国時代を駆け抜けた闘将の土木遺産
・名参謀 黒田官兵衛│加野厚志│水の性質を人生訓に仮託して生きた名軍師
・武田信玄 林の巻│新田次郎│名将たちは川を味方にして戦った
・笛吹川│深沢七郎│戦国時代以前、洪水の前に人々は無力だった
・家康、江戸を建てる│門井慶喜│伊奈家三代が成し遂げた利根川東遷大事業
・八州廻り桑山十兵衛│佐藤雅美│「真の文明ハ山を荒さず、川を荒さず」
・秘伝毒の華│南原幹雄│江戸前友禅にも影響を与えた渡良瀬の鉱毒
・鞍馬天狗 新東京絵図│大佛次郎│京から新都・東京へ引っ越した鞍馬天狗

●第4章 幸せはいつも川が運んできた
・初ものがたり│宮部みゆき│摂津国の佃の漁民が白魚漁を許可された
・蝉しぐれ│藤沢周平│清涼な川風が胸に吹き入る青春讃歌
・異聞 おくのほそ道│童門冬二│芭蕉と曾良はなぜか〝水路の旅〟を好んだ
・鬼平犯科帳 大川の隠居│池波正太郎│大川を渡る船は時代小説の重要な舞台
・高瀬川女船歌│澤田ふじ子│高瀬川の川面に映し出される人間模様
・鳴門秘帖│吉川英治│「四国三郎」が物語に彩りを添える

●第5章 河原には人の情念が交錯する
・鬼火の町│松本清張│事件は大川に設けられた百本杭から始まる
・霊験お初捕物控 震える岩│宮部みゆき│一六歳の素人娘が霊感で難事件を解決
・なめくじ長屋捕物さわぎ│都筑道夫│棟割長屋は江戸の町民の平均的住居
・出雲の阿国│有吉佐和子│河原は芸人達のアジールとなっていた
・奸婦にあらず│諸田玲子│民が集いやすい河原は公開処刑の場となった
・義民が駆ける│藤沢周平│大河の河原には農民一揆の参加者が屯集した
・復讐党始末 天明群盗伝│神坂次郎│江戸は〝船まんじゅう〟、大坂は〝ぴんしょ宿〟
・役小角絵巻 神変│山本兼一│江戸時代の庶民たちは「滝」を目指した
・捨ててこそ空也│梓澤 要│低湿地である川べりは疫病の発生源であった

●第6章 人は川の記憶とともに生きる
・雷電本紀│飯嶋和一│四股名で多いのは語尾が「山」で「川」は二番手
・壬生義士伝│浅田次郎│北上川に中津川が注ぐ丘に築城された盛岡城
・男の一生│遠藤周作│〝川並衆〟が築城した墨俣の一夜城
・肥後の石工│今西祐行│秘密漏洩を防ぐために消された肥後の石工
・半七捕物帳 金の蝋燭│岡本綺堂│江戸時代の川の豊かさが描写される手柄話

●第7章 川は人の心を強くする
・大菩薩峠│中里介山│大河小説のなかに描かれる川、川、また川
・佐々木小次郎│村上元三│十津川の川辺で開眼した秘技「燕返し」
・北海道人 松浦武四郎│佐江衆一│故郷の川の先に蝦夷地「北海道」を夢見た男
・始祖鳥記│飯嶋和一│旭川河川敷で天狗のように空を飛んだ男
・月蝕 在原業平歌解き譚│篠 綾子│和歌の折句に隠された藤原家の陰謀を暴く
・剣と虹 戦国の女領主・井伊直虎│高殿 円│井伊谷の地を「水の庄」と設定

●第8章 キーワードで「川」を読む
本章は、下記のキーワードでその他50作を紹介
・人の心は「大河」とともに歩む
・思い出の「橋」は心に刻まれる
・人の縁は「掘割」で運ばれる
・治世の要諦は「治水」にある
・庶民は「墨田川」で満たされる
・人々はみな「船」に夢を託す
・迷う心は「瀬音」に解き放たれる
・逸る心を「渡し場」が止める
・何かが「河原」で待っている

あとがき 時の流れと川の流れ──佐伯一麦の『渡良瀬』『山海記』

 

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日本の川 読み歩き 百冊の時代小説で楽しむ

日本の川 読み歩き 百冊の時代小説で楽しむ

  • 作者:岡村直樹
  • 発売日: 2021/03/17
  • メディア: 単行本
 

 

 

 

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