mojiru【もじをもじる】

「mojiru」はこのブログ名。「もじる」は著名な言い回しに似せて表現すること。ブログでは、本・映画・グルメなどのヒット商品や気になったトレンドを文字をもじったりもじらなかったしながら、フォントを使ったり使わなかったりしながら取り上げていく。更新頻度は1日1回が基本です。[もじる使用例]1.吾輩は下戸である。お酒は飲めない。2.太閤がまずしかったから。3.棋士の一二三に惨敗。

高齢者・視覚障がい者(弱視)向けフォント「インクルーシブデザインフォント(IDフォント)」

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フォントワークスが高齢者・視覚障がい者(弱視)向けのインクルーシブデザインによるフォント「インクルーシブデザインフォント(IDフォント)」を開発・提供開始

フォントワークスが、フォントの更なる可能性を求めて、高齢者、視覚障がい(弱視)の方々にとって「可読性」「判読性」が高いインクルーシブデザインによるフォント『インクルーシブデザインフォント(IDフォント)』の開発・リリースしたことを2023年3月17日に発表した。 

 

インクルーシブデザイン

高齢者、障害者、外国人など、従来デザインプロセスや製品・サービスのユーザーから除外されてきた多様な人々を、デザインプロセスの上流から巻き込み、一緒にデザインを行っていくロンドンの英国王立芸術大学院から生まれたデザイン手法のこと。

高齢者・視覚障がい者(弱視)向けフォント「インクルーシブデザインフォント(IDフォント)」開発背景

フォントワークスはこれまで、ユニバーサルデザインという観点からUDフォントの研究と開発を行ない、全ての人に有効なデザインを目指したUDフォントを提供してきたが、多方面に渡る顧客へのヒアリングの中で、全ての人に有効なデザインを1つ行うよりも、特定のグループ毎に最適化したものを提供する方が、結果的に、全ての人に最適なデザインを届けられるのではないのかということを考えに至った。

最初のUDフォントの研究では、高齢者と若年者間には見え方にあまり違いがないと結論づけ、当社UDフォントを2015年よりリリースしているが、前段で述べた考えに照らすと「あまり違いがない」とするのではなく、小さな違いに対応する必要があると考え、高齢化が進む社会にも対応ができるように取り組みを開始した。

また、同時に高齢者だけではなく、視覚障害者(弱視)のためのフォントの研究と開発も進めてきた。

2年に渡る研究結果を基に、インクルーシブデザインの概念を取り込んだ高齢者・視覚障害者(弱視)にとって最適な『インクルーシブデザインフォント(IDフォント)』が完成。

 

今後もインクルーシブデザインフォント(IDフォント)として、さらに特定のグループにとって「可読性」「判別性」が高いフォントを開発し、より多くの人に最適なフォントをお届けしていくとのこと。

▼詳しい研究結果はこちら

fontworks.co.jp

 

インクルーシブデザインフォント(IDフォント)書体説明

 

インクルーシブデザインフォント(IDフォント)は、美しくて読みやすい長文などに最適な「UD角ゴ_スモールB」をベースにしている書体。高齢者や視覚障害者(弱視)に向けて、より一層可読性・判別性を向上させている。

 

インクルーシブデザインフォント(IDフォント)書体説明1.可読性の向上

通常、漢字の書体デザインは、縦画を横画より太くすることで画線の太さが同じに見えるように調整するが、IDフォントの漢字は、横画を従来のものより太く調整。

理由は、漢字の書体デザインはいくつかの錯視を意識しており、その中に横画が太く見える(フィック)錯視があるため、通常は縦画を横画よりも太くすることで画線の太さが同じに見えるように調整するが、この錯視量は加齢に伴って変わると言われている。そこで、比較評価実験をしたところ、横画を太らせたフォントの方が読みやすいと判断され、横画を太くした。 

 

 

インクルーシブデザインフォント(IDフォント)書体説明2.判別性の向上

研究結果より判別性が芳しくないと判明した文字「ソ」「ン」「シ」「ツ」「ぼ」「ぽ」「l(エル)」「0(ゼロ)」「水」「門がまえ(部首)」ついて、判別性向上のためデザインを変更。


 

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