タイププロジェクトが縦組みでも横組みでも安心して使える汎用性の高いオーソドックスなゴシック体「TPゴシック」の提供を開始
タイププロジェクトは2023年6月5日に初となるゴシック体のフォント「TPゴシック」を発表、タイププロジェクトのサブスクリプションサービス「TPコネクト」にて提供を開始した。
「TPゴシック」は、TP明朝の仮名にちかい線質をもちながらもモダンに寄りすぎず、溌剌とした明るい表情をもつ縦組みでも横組みでも安心して使える汎用性の高いゴシック体。
簡素なアウトラインで筆画が表現されているため、さまざまな解像度で安定した表示結果を得られ、タイププロジェクトのフォントに通底する「デジタル環境に最適な書体ファミリー」というテーマを、ゴシック体のカテゴリーで実現している。
「TPゴシック」はニュートラルな印象の書体だが、起筆部のセリフやストロークの抑揚、ハライの抉り(えぐり)の効果で、ゴシック体に求められる力強さもそなえており、フトコロを絞り気味に設計した漢字は、端正で落ち着いた印象となる。
仮名は全体的に小ぶりな字面で、縦で組んだときの文字の流れを重視するとともに、横組みでの筆勢と安定した字並びを両立させるための検証を行った。
書体開発の初期段階から高頻度ですり合わせをおこなった和文と欧文の相性の良さは、TPゴシックの持ち味を引き出す重要な要素になっている。
タイププロジェクトの代表取締役である鈴木功氏は、「ゴシック体はサンセリフ体と同類のカテゴリーで扱われる場合もありますが、区別したほうが正確といえると思っています。TPゴシックは、以前から新しさと品質をかねそなえた和文ゴシックがほしいという声を耳にしていたこともあり、ゴシック体カテゴリーのまんなかを射ぬくデザインでその要望に応えようと考えました。オーソドックスな書体設計を採用し、高い品質をめざしたわけですが、その結果、当初われわれが想定していた以上に使い勝手のよい書体ができあがりました」と述べている。
「TPゴシック」のウエイトファミリーは、UL (ウルトラライト)、EL(エクストラライト)、L(ライト)、R (レギュラー)、M (ミディアム)、B (ボールド)の6ウエイトで展開。
太いウエイトほどストロークの抑揚が大きく強い印象を与えるが、細いウエイトでもゴシック体特有の雰囲気をかもしだす。
オーソドックスなゴシック体でありながら、新鮮な空気を演出するTPゴシックは、さまざまな場面で活用することができるデジタル世代の書体ファミリーとなる。
「TPゴシック」製品詳細
▼販売価格 (税込)
TPゴシックは、サブスクリプションサービス「TPコネクト」で利用できる。
TPコネクト:30,000円/年額
TPコネクトとは、AXIS Fontファミリー、TP明朝、TPゴシック、TPスカイファミリー、SST JP、TP国立公園明朝、都市フォントおよび四季フォントシリーズのすべての書体ファミリーを年間定額で利用できるサービス。
▼Webフォント
REALTYPE.jp サブスクリプション
▼製品仕様
・文字セット:9,499字(StdN)
・ウエイト:UL(ウルトラライト)、EL(エクストラライト)、L(ライト)、R(レギュラー)、M(ミディアム)、B(ボールド)
・フォーマット: OpenTypeフォントフォーマット
・動作環境:macOS、Windows 10(日本語版)