入学前に知っておきたい 自分もまわりも大事にできる「境界」のお話 友だちづきあいってなぁに?
誠文堂新光社は、2023年7月12日(水)に、イ・ヒョンヘ氏著書で、監修者:渡辺大輔氏、監修、すんみ氏、訳による、今こそ親子で知っておきたい境界の尊重を学べる韓国絵本『入学前に知っておきたい 自分もまわりも大事にできる「境界」のお話 友だちづきあいってなぁに?』を発売した。
『入学前に知っておきたい 自分もまわりも大事にできる「境界」のお話 友だちづきあいってなぁに?』は、「友だちづきあいがうまくできるか不安」「小さいうちから個人の尊重や人権について知っておいてほしい」という親子に読んでほしい一冊。
韓国で刊行された絵本2冊をドッキングし、日本オリジナルの用語解説やいざというときの連絡先などを増ページして紹介。
すでにティーン向けの「境界」や「同意」の本や、幼児向けの絵本は出版されているが、小学校生活をイメージしながら学べる絵本はこれが初めてといえるだろう。
この絵本には、学校生活や社会で子どもたちが遭遇するシーンがたくさん出てくる。
「友だちが大好きだからさわったのに、怒っちゃった!」
「本当はあんなあだ名で呼ばれたくない」
「女の子みたいって言われたけど…」
こういった友だちづきあいのモヤモヤを丁寧に取り上げ、やさしいタッチのイラストで愛らしく表現している。
そして、人にはそれぞれ「人権」があり、勝手に侵入してはいけない「境界」があることを示し、
もし、その「境界」に入りたいときは、「トントントン」とノックをするように確認しよう、と促す。
逆に、境界が守られていないときはNOと言うことを教え、NOと言えなくてもあなたに責任があるわけではない、と伝える。
生きるうえで大切な「境界を尊重する」という概念を、自分の生活シーンと照らし合わせながら肩肘はらずに学ぶことができる。
思わずクスッと笑ってしまうような表情が豊かな子どもたちのイラストは、文字を読まないお子さんにも十分楽しんでもらえる内容となる。
親子で読むのはもちろんだが、総ルビなので、ひらがなが読めるようになれば1人で読むこともできるだろう。
また、『入学前に知っておきたい 自分もまわりも大事にできる「境界」のお話 友だちづきあいってなぁに?』の後半部分では、監修の渡辺大輔先生(埼玉大学)による「包括的性教育」について、詳しい解説を収録している。
世界的な性教育基準とされている包括的性教育が、なぜ今、必要なのか? これまでの性教育と何が違うのか? など、親や教育者が知っておきたい情報も満載となる。
著者:イ・ヒョンヘProfile●韓国の研究者。元韓国両性平等教育振興院(KIGEPE)教授。子どもや女性の権益保障のための活動を積極的に行う。子どもや女性、障がい者に関する著書多数。
絵:イ・ヒョシルProfile●韓国・中央大学で韓国画、英国キングストン大学でイラストを学び、現在は児童書のイラストレーターとして活動中。
キム・ジュリ/韓国・弘益大学卒業。韓国イラストレーションスクール(HILLS)でイラストを学び、現在は児童書・絵本のイラストレーターとして活動中。
監修:渡辺大輔Profile●埼玉大学基盤教育研究センター准教授。
博士(教育学)。主な研究テーマはジェンダー・セクシュアリティ教育。講義や講演、執筆、授業づくりなどを通して、学校で性の多様性をどのように教えたらよいかなど、情報を発信している。ユネスコの『国際セクシュアリティ教育ガイダンス【改訂版】』(明石書店)の翻訳者の1人。
翻訳:すんみProfile●早稲田大学大学院文学研究科修了。訳書に、『星をつるよる』(パイインターナショナル)、『5番レーン』(鈴木出版)、『女の子だから、男の子だからをなくす本』(エトセトラブックス)、共訳書に『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』(タバブックス)などがある。
『入学前に知っておきたい 自分もまわりも大事にできる「境界」のお話 友だちづきあいってなぁに?』目次抜粋
好きでぎゅってしたのに、なんで? …5
どうして先にきかないの? …39
著者からのメッセージ …73
もっと知りたい人に! 自分のからだや権利にまつわるおすすめブック …74
監修者あとがきにかえて この本を手に取った大人のみなさんへ …78
ちょっと難しいけれど 知っておきたい用語集 …84
困った! 助けて! いざというときの相談窓口 …86
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