スクールカウンセリングは日本の学校教育を変えられるか 日米比較でみえた機能しない理由と再設計の条件
インプレスグループでIT関連メディア事業を展開するインプレスは、高原晋一氏著書による、日本の学校教育の根幹を考え直す学校関係者必携の1冊『スクールカウンセリングは日本の学校教育を変えられるか 日米比較でみえた機能しない理由と再設計の条件』をインプレス NextPublishingより発行した。
高原晋一Profile●日本の高等学校教員を経て、渡米。大学で講師をする傍ら、スクールカウンセリングについて学ぶ。帰国後、名古屋市で学校援助職の常勤化、子どもの権利擁護機関の設置に携わり、公立学校へのアクティブラーニング導入を市長に提言。著書に『アメリカのスクールカウンセリング-一人の子どものニーズに応えるシステム』(ほんの森出版、2006年)がある。AERA(米国教育研究協会)優秀論文賞。Ph.D.(教育心理学)。
発行主旨・内容紹介
日本の学校では、スクールカウンセラー(SC)が「心理の専門家」として狭く配置され、既存の学校教育に合わせることが期待されてきた。
本書は、その前提を日米比較で問い直し、米国でSCが生徒指導・進路・教務まで学校運営に横断的に関与する実態と、ジョブディスクリプションに基づく“一人一役”で専門性を発揮する設計を対照させる。
さらに、日本の“チーム学校”が上意下達に傾くとSCの意義が希薄化するリスクを示し、役割と権限の明確化、協働(コラボレーション)の運用、リーダーシップ設計、評価と配置の見直しという「再設計の条件」を具体的に提案。
教師・管理職・教育委員会・保護者まで、学校に関わる全ての人に向けた実践的指針となる。
また本書は、学校文化の前提や言葉の使い方そのものを丁寧に解きほぐす。
たとえば欧米では「批判的(クリティカル)態度」は改善のための提案であり望ましい姿勢であること、「クレーマー」は本来“訴える人”という中立的な語であること、そして「ユニバーサルデザイン」を“障害者向け”に矮小化する誤解などを指摘。
さらに、診断名やマニュアルに過度依拠して個別性を見落とす対応の限界、キャリアを「生きる道程」と捉える本義(ライフ・キャリア/ワーク・キャリア)も紹介し、教育観の更新を促す。
これらを踏まえ、学校を「教師だけでは届かない声」に開くための制度設計と現場運用の両輪を提示。
インプレス NextPublishing は、インプレスR&Dが開発したデジタルファースト型の出版モデルを承継し、幅広い出版企画を電子書籍+オンデマンドによりスピーディで持続可能な形で実現している。
目次
前書き
第1章 アメリカの学校と援助職
第1節 専門性の発想
第2節 学校の福祉的機能
第3節 スクールサイコロジー
第4節 スクールカウンセリング
第5節 スクールカウンセラーによる対応
第2章 日本の学校と援助職
第1節 学校制度の意図
第2節 子供の幸福度
第3節 スクールカウンセラー制度
第4節 日本の学校教育
第5節 対応の例
第6節 子供の権利
第3章 学校教育の発想
第1節 客観主義の様相
第2節 文脈主義
第3節 問題に対する耐性
後書き
参照文献
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