ウミウシの生態観察図鑑
誠文堂新光社は、2024年6月12日(水)に、西田和記著書で、ウミウシ232種掲載による、ウミウシ知られていなかった接餌や繁殖などの生態、生存戦略などを明らかにした画期的な図鑑「ウミウシの生態観察図鑑」を発売した。
ウミウシ図鑑はいくつか出版されていますが、その多くは種の図鑑。
実際には、その種の分類でも変更が生じてしまうことが多く、その生態となると、分類以上に未解明な点が多い。
このように、ウミウシは、これだけ一般の人にも認知されている生き物ではあるが、まだまだ謎が多い生き物といえる。
日本各地の水族館でも、ウミウシを飼育しているケースはじつに少なく、その一番の理由は「食餌」の調達にある。
各々の種により食餌となる異なったカイメンや海藻などの新鮮なものを、定期的に入手する必要があることが一番の課題。
ウミウシが家の水槽で飼育できたらどんなにきれいなんだろう…と思いながら、実際には飼育ができないのには、そこに理由がある。
かごしま水族館「うみうし研究所」は、日本ではじめてウミウシの常設展を開設し、その展示飼育に力を入れている。
「ウミウシの生態観察図鑑」は、その「うみうし研究所」の西田和記氏を著者に、飼育によりわかってきた232種のウミウシの接餌や交尾、産卵などの様子を、適宜写真を交えながら紹介。
その他、ウミウシの餌となる生き物を169種も掲載し、ウミウシのことをさらに知ることができる図鑑といえる。
西田和記Profile●1987年、愛媛県宇和島市生まれ。2010年、千葉大学理学部生物学科卒業。同年よりかごしま水族館勤務。飼育技師・学芸員。鹿児島県下海域におけるウミウシ相調査を継続し、これまでに約650種を確認。ウミウシ類の飼育・展示、繁殖手法の確立へ取り組み、2017年に水族館では日本初となるウミウシ類の常設展示『うみうし研究所』を同館内に開設。現在までに4種のウミウシの飼育下繁殖に成功。鹿児島県内では磯のウミウシ観察会を主催する。
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