桐島、部活やめるってよ
[オススメ度]
★★★★★
[スタッフ]
監督:吉田大八
脚本:喜安浩平、吉田大八
[出演]
神木隆之介、橋本愛、東出昌大、清水くるみ、山本美月、松岡茉優、落合モトキ、浅香航大、前野朋哉、高橋周平、鈴木伸之、榎本功、藤井武美、岩井秀人、奥村知史、太賀、大後寿々花
[上映時間]
103分
な、なんだってぇー、
桐島が部活を辞めるってばよ!
あの桐島が部活を辞めるッ!
いやはや、桐島が…。
まさか桐島がね~。
桐島に限ってね~。
うちの桐島、知りませんか?
日本人よ、これが桐島だ!
それにつけても桐島とは一体?
とある金曜日の放課後。バレー部のエースにして学校の人気者である、持てる者「桐島」のバレー部退部のニュースが校内を震感させた。
一体、どうして!?
桐島の退部に関して様々な憶測が流れる中、当の桐島は姿を消し、その理由は、桐島の彼女にも、桐島と共に学校の中でイケてるグループに属する友人達にも、バレー部のメンバーにも知らされず。のニュースは学校内の様々な人間関係に少しずつ蔭を落としていき、やがて、直接、桐島に関係のないいわゆる底辺グループの映画部やらまで巻き込んで、やがて、ある局面を迎える。
主演は神木隆之介。噂の桐島役ではなく、学内カースト制度の底辺ランクに存在する目立たない男子・映画部で活動する映画オタクの役を見事に好演した。かつての天才子役が見事にナヨナヨしたオタク系男子をリアルに演じられる日が来る事に感慨を覚える。
時代は違えどリアルな人間関係の縮図に、ふと高校時代の自分の立ち位置はどこだったのかという事を思い返させる。古い傷を抉られたようなほろ苦い気持ちにさせられ、モヤモヤさせられる中で迎える大きなカタルシス、そして、さらにモヤモヤさせてくれるラスト。
観終わった後の爽快感はないけれど、2010年代の学園映画の金字塔と呼ぶべき映作品。
どうでもいいけど「桐島、部活やめるってよ」のやめるってよに“ば”を付け加えることでNARUTO-ナルト- 風の「サスケェ!、里を抜けるってばよ」になるってばよ。
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ありふれた時間が校舎に流れる「金曜日」の放課後。
1つだけ昨日までと違ったのは、学校内の誰もが認める“スター"桐島の退部のニュースが校内を駆け巡ったこと。
彼女さえも連絡がとれずその理由を知らされぬまま、退部に大きな影響を受けるバレーボール部の部員たちはもちろんのこと、
桐島と同様に学校内ヒエラルキーの“上"に属する生徒たち、そして直接的には桐島と関係のない“下"に属する生徒まで、 あらゆる部活、クラスの人間関係が静かに変化していく。
校内の人間関係に緊張感が張りつめる中、桐島に一番遠い存在だった“下"に属する映画部前田が動きだし、物語は思わぬ方向へ展開していく。
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田舎の県立高校。バレー部の頼れるキャプテン・桐島が、理由も告げずに突然部活をやめた。そこから、周囲の高校生たちの学校生活に小さな波紋が広がっていく。バレー部の補欠・風助、ブラスバンド部・亜矢、映画部・涼也、ソフト部・実果、野球部ユーレイ部員・宏樹。部活も校内での立場も全く違う5人それぞれに起こった変化とは…?瑞々しい筆致で描かれる、17歳のリアルな青春群像。第22回小説すばる新人賞受賞作。(「BOOK」データベースより)
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ひとつの部屋に集まった5人の男女。大学の演劇サークルに全力投球していた拓人(佐藤 健)、拓人がずっと前から片想いをしている瑞月(有村架純)、瑞月の元カレで、拓人とルームシェアをしている光太郎(菅田将暉)、拓人たちの部屋の上に住んでいる、瑞月の友達の理香(二階堂ふみ)、就活はしないと宣言する、理香と同棲中の隆良(岡田将生)。
理香の部屋を「就活対策本部」として定期的に集まる5人。それぞれが抱く思いが複雑に交錯し、徐々に人間関係が変化していく。「私、内定もらった…。」やがて「裏切り者」が現れたとき、これまで抑えられていた妬み、本音が露になっていく。人として誰が一番価値があるのか?そして自分はいったい「何者」なのか?いま、彼らの青春が終わり、人生が始まる――。