美の共感思考
誠文堂新光社は、2024年5月13日(月)に、福井安紀氏著書による、完全無所属の専業画家が独自の共感思考と経験により、ファン獲得術、値付け、ギャラリーストーカーなどついて提案した「美の共感思考」を発売した。
完全無所属の専業画家の、売れるカギは、「共感される」ことだった。
百貨店での個展経験もなく、マーケティングもせず、売込み営業活動もしない著者が、なぜ、悠々と活動継続できるのか。なぜ、受注できるのか。
個展150回、8万人の鑑賞者に出会い、画家ならではの人間観察と豊富な対人経験をもとに、アーティスト、クリエーター、フリーランスがぶつかる諸問題(お金、メンタル、顧客作り)について、「共感される」をキーワードに、独自の活動方法や思考方法を公開。
また、ギャラリーストーカーなど「迷惑な来場者」への対策や考え方も、著者の経験を踏まえ、迷惑行為のタイプ別に24ページにわたり具体的に、率直に記している。
主な内容として、
・ほんとうに「自分のしたいこと」をするときに起こる「逆風」について
・自分を支え、リピーターになってくれる「自分のお客さん」を得るには
・さまざまなお客さんとの出会いかた
・お客さんは何に対して共感し、応援するのか
・長く創作を続けていくためのお金の問題
・値付け、個展などについての考え方と提案
・お客さんからの注文を得るために
・創作者の性格(陽キャと陰キャ)と接客
・不安定になりがちな心への対策
・ギャラリーストーカーを含む「イヤなお客」のタイプと対策
などのほか、X(旧ツイッター)のフォロワー数2万6千人(刊行時)である経験から、SNSの活用方法と効果について、や「受注を増やす方法を」を、安価な金額設定でふすま絵を出張して描く『ふすま絵プロジェクト』立ち上げの経験から提案し、提言。
終章「美について」と「200年後の未来の人たちへの手紙」で、著者である福井安紀氏が一生をかける「美」への想いと、今の美を未来の人に伝えたいという願いを語り、一見、美とは相反すると思われがちな「共感される」ことや「お金」の問題が、実は美の真髄に迫るものであることが語られる。
無名の画家が自分をさらけ出して書いた『職業は専業画家』(誠文堂新光社、2021年)がじんわり好評であることを受けて、第2作目『美の共感思考』の刊行が決まった。
画家をはじめアーティストやクリエーターが直面する多岐な問題をより深掘りする本作は、『職業は専業画家』同様、自営する人、起業を目指す人にも必携となる。
福井安紀Profile●画家・絵師。1970年京都府生まれ。サラリーマンを経たのち、30歳から絵だけで生活する道へ進む。土と石の自家製絵具で制作を続け、2013年、42歳で髙砂神社能舞台の鏡板の松を制作する機会をいただく。45歳のときに、江戸時代の絵師にあこがれ、安価に、すばやくふすま絵を描く「ふすま絵プロジェクト」を立ち上げる。各地の住宅、店舗、ホテル、寺院などでふすま絵、壁画、天井画などさまざまな種類の絵を描き続けている。2023年までに個展150回以上、多数のふすま絵制作など画家活動の限界に挑んでいる。
著書:『職業は専業画家』(誠文堂新光社、2021年)
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