なぜか宇宙はちょうどいい
誠文堂新光社は、2020年11月7日(土)に、高エネルギー加速器研究機構、素粒子原子核研究所・教授である松原隆彦氏著書による、宇宙に関する不思議なパラメータたちに焦点を当て、その法則の役割や、もしその値が大きかったり小さかったりした場合に、世界はどのように変化してしまうのかを豊富なイラストとともに紹介した一冊「なぜか宇宙はちょうどいい」を発売した。
宇宙は物理法則に支配されているが、その法則は定数、あるいはパラメータと呼ばれる数値によって表される。
例えば、真空中の光速度c (299,792,458m/s[秒速約30万km])などが該当する。
これらの数値は、実験や観測でしかわからず、理論的に定めることもできない、理由なき値といえるものだが、これらの値がどれかひとつでも少し変わっただけで、この世界を大きく変えてしまい、生命が誕生することはない。
同じように、生命誕生には都合がいいが、なぜこの値になったのか説明ができない物理定数や宇宙を規定する値がこの世界にはたくさん存在する。
この問題は、物理学者の間で「宇宙の微調整問題」として知られている。
「なぜか宇宙はちょうどいい」は、そんな不思議なパラメータたちに焦点を当て、その法則の役割や、もしその値が大きかったり小さかったりした場合に、世界はどのように変化してしまうのかを豊富なイラストとともに紹介した一冊。
物理定数や宇宙を規定する値は、一見とっつきにくいものばかりだが、それらの性質がわかるとより身近に感じられようになる。
わかりやすい文章で、宇宙の奇跡を教えてくれる入門書となる。
松原隆彦Profile●高エネルギー加速器研究機構、素粒子原子核研究所・教授。博士(理学)。京都大学理学部卒業。広島大学大学院博士課程修了。東京大学、ジョンズホプキンス大学、名古屋大学などを経て現職。主な研究分野は宇宙論。2012年度日本天文学会第17回林忠四郎賞受賞。著書は『現代宇宙論』(東京大学出版会)、『宇宙に外側はあるか』(光文社新書)、『宇宙の誕生と終焉』(SBクリエイティブ)など多数。
「なぜか宇宙はちょうどいい」目次
まえがき・・・・・2
Chapter 01 宇宙の微調整問題・・・・・ 6
Chapter 02 真空中の光速度:c・・・・・16
Chapter 03 重力定数:G・・・・・26
Chapter 04 プランク定数:h・・・・・36
Chapter 05 単位の話とプランク尺度・・・・・46
Chapter 06 電気素量:e・・・・・56
Chapter 07 フェルミ定数:GF・・・・・66
Chapter 08 強い力の大きさ:αS・・・・・76
Chapter 09 電子・陽子・中性子の質量:me, mp, mn・・・・・86
Chapter 10 ハッブル定数:H0・・・・・96
Chapter 11 宇宙の密度パラメータ:Ω0・・・・・106
Chapter 12 宇宙定数:Λ・・・・・116
Chapter 13 ダークエネルギー状態方程式パラメータ:W・・・・・126
Chapter 14 宇宙の曲率:K・・・・・136
Chapter 15 宇宙のバリオン光子比:η・・・・・146
Chapter 16 初期ゆらぎの大きさ:AS・・・・・156
Chapter 17 素粒子の世代数:3・・・・・166
Chapter 18 空間と時間の次元:3と1・・・・・176
Chapter 19 エディントン数:1080・・・・・186
Chapter 20 微調整問題は何を意味しているのか・・・・・196
あとがき・・・・・206
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