Avenir Nextの造形的要素を持つ、ジオメトリック(幾何学的)でありながら、手書きの温かさも感じる日本語書体「Shorai Sans」
Monotypepeは2022年2月22日、AvenirR Nextの造形的要素を持つ日本語書体「Shorai™ Sans」を発売した。
たづがねⓇ角ゴシック、たづがね角ゴシック Infoに続き、約3年の開発期間を経て完成したShorai Sansは、幾何学的でシンプルな美しさと読みやすさが特徴の書体。
付属欧文には和文にあわせてサイズや位置を調整したAvenir Nextを採用し、和欧混植に最適化しました。たづがね角ゴシック同様、和文と欧文を別々の書体から選ぶ必要がなく、Shorai Sans単体で美しく読みやすいテキストを組むことができる。
デザイン開発はMonotypeの小林章氏、土井遼太氏、そして書体デザインの第一人者である中村征宏氏によって行われた。
人間らしい自然な筆の動きをイメージしたたづがね角ゴシックに対し、Shorai Sansは「何も足さない『素』のかたち」をテーマに、読みやすくクリーンで理知的な印象の書体に仕上げられた。
小林章氏は「Shorai Sans」に関して以下のようにコメントしている。
「Shorai Sansは、限界を超えるデザイン、実験的な試みに挑戦したと言えるでしょう。Heavyは一般的なサンセリフ書体よりかなり太くつくっていますし、ひとつひとつの形はギリギリまで簡略化して、文字の内側の空間がすっきり見えるようにしています。これは新しい時代のサンセリフです」
土井遼太氏は「Shorai Sans」に関して以下のようにコメントしている。
「中村さんの発想はいつも斬新で、驚きとわくわくの連続でした。世代を超えたコラボレーションによってできあがったこの書体からは、幾何学的だけれども、どこか人の手の動きが伝わってくるのです。人のいる未来を描いているのがShorai Sansです」(土井遼太)
中村征宏氏は「Shorai Sans」に関して以下のようにコメントしている
「Shorai Sansは、英文字感覚の平仮名ですね。私のように日本の字だけをつくってきた人にこの線は出せない。この書体が完成後に社会でどのように使われるのかを見たいと思います」
書体名の「Shorai(ショウライ)」は、松の枝を吹き抜ける風やその音の意味である「松籟」に由来。
茶道では茶釜の湯がたぎる音を意味し、日本的で優雅な響きのある名前で、誰でも発音しやすく、世界中の人々に使用できる日本語書体となる。
和文書体Adobe-Japan 1-3(OpenType StdN)/和欧混植対応/10ウェイト(Ultra Light、Thin、 Light、Regular、Medium、Demi、Bold、Extra Bold、Black、Heavy)/バリアブルフォント/デスクトップ、Webフォント、ePub、HTML5を使用したデジタル広告などの各種ライセンスを提供。
「Shorai Sans」の通常販売価格と購入方法
Shora Sansは1ウェイト$179、ファミリーパック$999で販売。
日本では先行リリース記念として2022年2月22日より4月7日まで、期間限定で特別提供価格である60%割引で提供。
販売店各社(Aflo Mall、designpocket、Font Factory、Font Garage、SDG)にて購入できる。
Shorai Sans Heavy 無料ダウンロード
Shorai Sansの最も太いウェイトの Heavyが無料で試すことができる。
▼ダウンロードについては Monotypeのウェブサイトを参照。
Shorai Sans リリースイベント
Shorai Sansのリリースを記念して、オンライントークイベントが行われる。
Shorai Sansはすっきりと読みやすい明快な形が特徴のジオメトリックサンセリフだが、同時に手書きの温かさを感じる書体でもある。その理由について、 小林章氏と土井遼太氏がゲストを招聘して語る。
▼開催日時
2022年3月10日(木)
Session 1 17:00~18:30(90分)
Session 2 18:50~20:20(90分)
▼出演者
小林章氏(Monotype クリエイティブタイプディレクター)
土井遼太氏(Monotype タイプデザイナー)
Session 1 ゲストスピーカー 祖父江慎氏(コズフィッシュ代表)
Session 2 ゲストスピーカー 中村征宏氏(書体デザイナー)
▼参加費
無料
▼申し込み方法
Peatixウェブサイト
▼形式
ウェビナー機能を利用したZoom配信となる。