mojiru【もじをもじる】

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栗原祐司氏が教える博物館の鑑賞法本「博物館の世界」

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教養として知っておきたい 博物館の世界: 学び直しに活かせる新しい鑑賞術と厳選20館

教養として知っておきたい 博物館の世界

誠文堂新光社は、2021年7月13日(火)に、話題の企画展だけじゃ勿体ないもっと日常的に博物館へ行こうと思える、国内6,000館を訪ね歩いた著者・栗原祐司氏が教える博物館の鑑賞法を紹介した一冊「教養として知っておきたい 博物館の世界」を発売した。


博物館について、その鑑賞法をきちんと学んだことはあるだろうか。

きっと子供の頃から何度も訪ねたことがあるだろう。
でも、その鑑賞法や背景の知識などは何も知らずに大人になっていないだろうか?

例えば、東京国立博物館の常設展示はなんと年間延べ300回も入れ替えられているようだ。
そんな貴重な裏話から鑑賞のコツまで、博物館のプロにして、ミュージアムフリークでもある著者・ 栗原祐司氏によるアドバイスが一冊にまとめられている。
現在、京都国立博物館の副館長を務めている栗原祐司氏は、国内の博物館だけでも6300館訪ね歩いているマニア。
裏も表も知り尽くしているからこその視点で、教養としての知識を存分に教えてくれる。

博物館法などの少々お堅い話から、展示のこだわり、企業博物館ならではの見方、仏像の魂抜きまで、「そうだったのか!」という話が散りばめられており、読みやすい文体ながらもその内容の濃さは他のガイドブックなどとは比べ物にならないほど。


パネルやエレベーター、トイレなど、博物館の細部まで言及しているので、読み終わってから博物館を見る目が変わること間違いなし。


 話題の企画展の有名な作品だけを拝んで帰ってくるのではもったいないということがよくわかる。
近所の資料館など含め、もっといろいろな博物館に足を運んでみたくなることだろう。


 「京都国立博物館のひみつ」が書けるのも著者ならでは。
本書内で、京博の知られざる様々なドラマの一部が紹介されている。
「寄託品日本一」「京博には安土桃山時代がない」「考える人は本物だがオリジナルではない」など、歴史やアートが好きな人なら興味深い項目が並んでいる。

 巻末は「厳然! ニッポンの行くべき博物館20」。北は北海道から南は沖縄まで、著者が悩んで選び抜いたオススメの博物館を20館ガイドしている。
正統派のガイドブックでは、名品、名画を持っていたり、有名建築家による建物だったりを紹介するところだが、「教養として知っておきたい 博物館の世界」では、著者独自の視点で、後々まで印象に残る、こだわりと特色をもった博物館が選ばれています。多少不便な場所にある意外な博物館も掲載されているので、旅の目的地として計画するのも楽しいことだろう。

混沌とした世の中を自分で考え理解したい、さまざまな文化や価値観に触れたい、など、大人になってから「もう一度学び直したい」という人が増えている。
大人になるほどに、我が身の勉強不足に気づくこともあるでしょう。そんな大人が勉強するなら、博物館はもってこいの場所となる。


旅の目的としても、独学のパートナーとしても、改めて博物館と向き合いたくなる時に読んでおきたい一冊。

 

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栗原祐司Profile●1966年東京都生まれ。京都国立博物館副館長。1989年文部省(現文部科学省)入省後、国立文化財機構事務局長等勤務を経て、2016年10月より現職。全国6300館(現在国内には5738館あり。閉館分含んでの数字)の博物館を訪問した博物館マニアでもある。『博物館ななめ歩き』(文藝春秋)監修。

 

 

「教養として知っておきたい 博物館の世界」目次抜粋

1. 博物館についての基礎知識
2. 博物館の「運営」を知る
3. 「展示」を知って鑑賞する
4. 上級者のための「観る技術」
5. 京都国立博物館のひみつ
6. 厳選! ニッポンの行くべき博物館20

 

 

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