マチルダとふたりのパパ
岩崎書店から作・絵:メル・エリオット氏、訳・三辺律子氏によるLGBT理解と多様な家族のあり方を描いた絵本「マチルダとふたりのパパ」を2019年3月14日に発売した。
作・絵:メル・エリオットProfile●英国在住。2007年にロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アート卒業。広告制作を経て、大人向けのぬりえなど、大好きなポップ・カルチャーとイラストの才能を活かし、自分の心に響く欲しいものを作り続けている。子ども向け絵本はPearl Power(『パールのちから』仮題、未訳)、Pearl Power and the Toy Problem(『パールのちからとおもちゃのトラブル』仮題、未訳)に続き、本作が3作目。
訳:三辺律子Profile●東京在住。英米文学翻訳家。主な訳書に『おじゃまなクマのおいだしかた』(岩崎書店)、『龍のすむ家』シリーズ(竹書房)、『だれも知らないサンタのひみつ』(あすなろ書房)、『パディントン、映画に出る』(WAVE出版)、『ルイスと不思議の時計』(静山社)など。共著に『13歳からの絵本ガイド』(西村書店)など。
「マチルダとふたりのパパ 」ストーリー
パールの学校に、新しいお友達が転校してきた。
名前はマチルダ。
足が速くて、高い木に登れて、どろんこ遊びが大好きで。
いろんなところがそっくりな二人は、すぐになかよしに。
だけど、あれ? マチルダ、昨日とお父さんが違う?
ふしぎに思ったパールが、マチルダに聞くと
「うちは おとうさんが ふたりなの。
ふたりは、とっても なかよしなんだ。
おとうさんが ひとりに おかあさんが
ひとりじゃない かぞくも あるんだよ」
ある日、パールはマチルダのふたりのパパから、夕ごはんに招待されました。
どんなすてきなくらしをしているのかな?
パパが二人なら、楽しさも2倍かな? 夕ごはんはおかしかも!? パールは思いをめぐらせます。
ところが、マチルダのおうちに行ってみると…?
マチルダにはパパがふたり。うちとはちょっと違うけど、それがマチルダの家族。同性婚のおうちはクールかも、というパールの予想は外れ、マチルダの家族が自分のうちと変わらないことを知る。同性の両親を持つマチルダとの出会いで、「家族の形は様々で、違いはあるけれど、大切なことは同じ」ということに気づくパール。
家族の多様なあり方や同性婚、LGBT理解をわかりやすく伝える絵本「マチルダとふたりのパパ」
「マチルダとふたりのパパ」には、LGBTを特別視せず、フツウのこととして知って欲しいというメッセージとして、異性でも同性でも、結婚や家庭のあり方はもちろん、生活全般、なにも変わらないというメッセージが込められている。
日本では、同性婚が認められないのは憲法が定める結婚の自由や法の下の平等に反するとして、2019年2月14日に全国13組の同性カップルによる一斉提訴が行われ。
同性婚の可否はもとより、多くの人が自由に生きられる社会になるかどうか、大きな注目が集まっている。多様な家族の形を自然に認め合える、「マチルダとふたりのパパ」は、そのきっかけづくりになるかもしれない。
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パパがふたり。家族の形は様々だから。
パールの学校に転校してきたマチルダ。
気の合う二人は早速なかよしになりますが、
マチルダにはパパがふたりいると知り、
パールは驚きます。
きっとうちとは違うクールな
家族と生活を送っているんだろうなあと
想像したパールでしたが・・・。
家族のかたちはさまざまで、
違いはあるけれど、大切なことは同じ。
多様なありかたを自然に認め合える。
そのきっかけづくりに役立ててほしい絵本です。
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