世界のインディゴ染め
パイ インターナショナルは2019年4月17日(水)に、カトリーヌ・ルグラン氏著作、出口雅敏氏、松永優氏監修、本田万里氏翻訳による、世界中の含藍植物を使った染め織りの文化に触れられる貴重な資料を邦訳した書籍「世界のインディゴ染め」を刊行した。
「世界のインディゴ染め」は、ジーンズから久留米絣まで、世界各国のインディゴ染めを網羅。パステルやインディゴにまつわる歴史的な側面にも焦点を当てながら、世界各国でインディゴ染めを行う少数民族・職人・工房を、美しい写真と図版満載で紹介。ヨーロッパ・日本・中国・ラオス・ベトナム・インド・アフリカ・中央アメリカなど、世界中の含藍植物を使った染め織りの文化に触れられる、大変貴重な1冊になっている。
著者:カトリーヌ・ルグランProfile●グラフィックデザイナーとしてニューヨークとパリで活躍後、素材に興味を持ち、世界の民族衣装からインスピレーションを得たデザイナーとしてパリでブティックをオープン。テキスタイルを求めて世界中を旅し、各国の生地や衣装・アクセサリーを蒐集しているコレクターでもある。
監修:出口雅敏Profile●1969年生まれ。東京学芸大学教授。専門は、文化人類学・フランス地域研究。モンペリエ大学大学院修士課程およびDEA課程修了(フランス民族学専攻)。早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程修了。博士(人間科学)。著書に、『博物館という装置』(共著、勉誠出版、2016年)、『ヨーロッパ人類学の視座』(共著、世界思想社、2014年)、『人類学ワークブック』(共編著、新泉社、2010年)など。
監修:松永 優Profile●1947年生まれ。染色作家。立教大学文学部中退。29歳から染色を始め、その後、別素材を組み合わせた多様な藍の作品制作と発表を行う。団体展をやめ個展による発表活動をして現在に至る。2007年から2014年まで東京藝術大学非常勤講師。
翻訳:本田万里Profile●日本でデザインとパターンを学び、卒業後渡仏。子ども服のデザイナーとして活動後、彫金を学び職業適性証(CAP Bijoutier)を取得。主な翻訳書に『世界の美しいボタン』『世界の美しいブローチ』(ともにパイインターナショナル)などがある。
「世界のインディゴ染め」イメージ
ブルーに白い花柄刺繍のコットン生地は、現在フランスの国立図書館の書庫の1冊の本のカバーになっている。(左)フランスとハンガリーの生地。東洋風の柄とチェック。(中央)花柄の飾りリボンと木版染めはタラスコンのソレイアードのコレクション。
フォークロアの祭やカーニバルで聞こえてくるアコーディオンの奏でる音楽と一緒に浮かび上がってくるのは19世紀のオーストリア、モラヴィア、ハンガリーなど、中央ヨーロッパの農村の女性たちがブルーのエプロンをかけたギャザースカートを揺らしながら踊る風景である。
プイ族にとって、うずまき模様はシダの新芽を表し、うねりのある連続模様は、染色したスカートをすすぐ、村の下を流れる川の水がうずまく様子だという。
貴州省で「バイジュチュ(百褶裙〈baizhequn〉)」と呼ばれる百折りスカートは、実際には500ものプリーツが折られていることもあり、エレガントなミャオ族の女性たちはそのスカートを何枚も重ね着している。
近代開発とはまったく無縁の遙か昔から同じ姿を留めるマリ共和国には衣装にまつわる伝統が生き続けており、インディゴはその生き証人である。
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ジーンズから久留米絣まで、世界各国のインディゴ染めを網羅
パステルやインディゴにまつわる歴史的な側面にも焦点を当てながら、世界各国でインディゴ染めを行う少数民族・職人・工房を、美しい写真と図版満載で紹介。ヨーロッパ・日本・中国・ラオス・ベトナム・インド・アフリカ・中央アメリカなど、世界中の含藍植物を使った染め織りの文化に触れられる、大変貴重な1冊です。
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