書体大百科字典
史上最多の140余体もの漢字の書体を網羅した書体字典。書作のアイデアとして、また文字デザインの参考として、書と文字美創造に携わるすべての人に贈る、刺激多い役立つ書体字典の待望の普及版が雄山閣より2017年12月25日に刊行された。
従来の書体字典の楷書、行書、草書、篆書、隷書の分類法や、通行書体、公用書体といった既成概念にとらわれることなく、雑体書あるいは造形書体と称すべき書体を中心に編成されており、収録範囲は中国は殷・周の金文から、明・孫技秀「百体千字文」まで網羅。日本は奈良時代の鳥毛篆書屏風から江戸時代『集古十種』の扁額集(松平定信編、寛政一二年(一八〇〇))まで凡そ三千三百年に及んでいる。
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著者は飯島太千雄。1942年、書家・飯島春歌、敬芳の三男として東京に生まれる。学習院大学仏文学科4年中退。書藝文化新社において、古筆複製・学術書の編集製作を撮影を兼務して行う。 傍ら、書道史研究論文を『墨美』『書品』などに発表。
1980年に退社、以後は著作・制作に専心する。編集工房「書玄」主宰。
主な著書に『弘法大師書蹟大成』(共著)、『王羲之大字典』、『王羲之書蹟大系』(共著)、『顔真卿天字典』(以上、東京美術)、『空海大字林』、『般若心経秀華』(以上、講談社)、『中国碑法帖精華』(共著・東京書籍)、『良寛墨跡大観』(共著・中央公論美術出版)、『書体大百科字典』(雄山閣出版)、『名歌古筆集成』(書藝文化新社)、『女の書』(NHK出版)、『空海入唐―虚しく往きて実ちて帰らん』(日本経済新聞社)など。論文多数。